2014年3月4日火曜日

マンションを買う?なら修繕積立金のカラクリは理解してるんですよね。その2

というわけで前半からの続きです。

修繕積立金についてはっきり言っておきたいのは、修繕積立金でカバーされる範囲、これをきちんと理解すべきですよ、ということ。私が話をしたマンションの営業マンは、誰もこのことを言いませんでした。

修繕積立金の用途とは

「住居のメンテナンスは、一戸建てでも必要なことです」といったあいまいな言い方をするんです。確かにそのとおりではありますが、修繕積立金ですべて賄われるわけじゃありません。

例えば、水回りが故障したり、壁紙だって日焼けしたりすれば替えたくなるのが心情ですが、これは対象外です。じゃあ何のための修繕積立金かというと…、こちらのサイトがよくまとまっています。

管理費と修繕積立金について | 「管理まるわかり」読本 | 安心管理 | 穴吹コミュニティ
管理費と修繕積立金の用途について分かりやすく整理されています。







修繕積立金の用途でよくあるのが、外壁の塗り替え、屋根(防水)のメンテナンス、共用設備のメンテナンス、エレベーター、機械式駐車場、などでしょうか。

外壁や屋根は、一戸建てでも必要ですし、百歩譲って(自分で業者を決められない、タイミングを決められない)納得するにしても、共用設備やエレベーター、機械式駐車場はマンションだけにかかるコストですよね。

共用設備にジャグジーやらキッズルームやらがあるところは要注意です。ジャグジーは使う人が限られる割にメンテがかかる、キッズルームはそのうち世帯年齢が上がって誰も使わなくなるのが素人でも分かります。

そのほかの例では、私が話を聞きに行った「ヒルコートテラス 横浜汐見台」での話です。この物件は機械式駐車場が何割かあるのですが、分譲後何年か経つと、高齢化に伴って駐車場がだんだん空きが出てくることを予想しており、修繕積立金で、駐車場を潰して公園にすることが決まっているそうです。ヒルコートテラスは野村不動産が扱っているので、そのあたりの知見があるとのことでした。

まあ、そのこと自体は納得するにしても、一戸建ての場合は発生しないコストだよな、と考えてしまいます。

毎月の積立以外に一時金も

…それに、修繕のタイミングで一時金を徴収することもあるようです。「ヒルコートテラス 横浜汐見台」では、一時金が発生しないことをアピールしていましたが、逆に他のマンションではよくあることだそう。

一戸建てはどうかというと…
壁紙の張替えとか水回りのメンテナンスとか、そのあたりは修繕積立金や管理費ではカバーされないので、マンションでも一戸建てでも、自分の責任でやるしかありません。この点については同じ。

では例えば、突然雨漏りするようになった!といった場合。これは、マンションなら修繕積立金を使えますが、一時金が必要な場合もあります。

いっぽう一戸建ては、これはもちろん自分で何とかするしかないですね。調べてみると、DIYで数万円で直す方法から、屋根の全葺き替えで100万以上かかる場合もあるようです。これは必要経費として納得するしかありません。

つまり何が言いたいかというと…

修繕積立金で、すべての住居のメンテナンス費用がカバーされるわけじゃないこと、そしてその使いみちは、一戸建ての場合には発生しないコストもあること、ここをきちんと整理して理解する必要があるということです。

ゆえに、マンションの営業マンから「住居のメンテナンスは、マンションでも一戸建てでも必要ですよね。それを積み立てておくか、トラブルが発生したときに支払うか、その違いだけです」と言うようなことを言われたときには、その営業マンの言うことは要注意、ということですね。

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